でもね、かんしゃくは親の関わり次第てずいぶん改善しますよ。
かんしゃくを起こしてしまうのは、自分の気持ちを言葉でうまく伝えられなくて、
感情が爆発してしまうから。
さらに、イライラした気持ちを我慢したり抑えたりといった感情をコントロールする力も、
まだ成長過程にあるからなんです。
表現方法を覚えたり、感情をコントロールする力がついてきたりと成長していけば、
基本的にはかんしゃくも落ち着いてくるとは思います。
普段からよく泣いたり、抱っこをしても反り返って泣き続けるといった、
いわゆる「主張の強い」子どもは、イライラしやすい気質を持っていることが多く、
かんしゃくを起こす頻度が多いように感じます。
3歳くらいの極めて自己中心的な時期になると、やりたいことを立派に主張するようになります。
これが結構、こどもなりの理屈をこねるので、親はこどもと対等の立場になって
腹が立ってしまいます。頼まれたからやってあげたのに、今度は文句を言う。
こどもにとったら自分なりの言い分があるのですが、
大人にはどう考えても単なるへりくつにしか思えません。
またこの頃の子は、活動の幅が広がる割には使える言葉が少なく、
感情をうまく表現することができません。
そのため自分が気に入らないことがあると、
「ママのせい」「ママが悪い」「ママは嫌い」と
知っている言葉を駆使して必死に不満を訴えます。
親としては、やりにくさを感じます。
こどもの言い分をすべて聞き入れ、意見をなんでも聞くと、
こどもの言いなりになっている気がしていまいます。
ママがこどもの要求にたいして、面倒くさそうにすると、
それはこどもに伝わってしまいます。
こうなるとこどももつい大げさなことを言ってしまいます。
売り言葉に買い言葉で対等になってケンカしてしまう…ということになりかねません。
そこでこどもがダダをこねそうなことについては、
事前に「どうしてほしいか」を聴いておきましょう。
それでも「ママが悪い」という場合は、時間的に対応できそうであれば対応し、
難しい場合は「明日ね!」とやり直さない方法もあります。
「時間がないんだから!」などと怒るのではなく、淡々とこちらのできることを伝えましょう。
きょうだいがいる場合、上の子が下の子に焼きもちをやくことがあります。
焼きもち、つまり甘えは「へりくつばかり言う」という行為で現れることもよくあります。
上の子の「ココロ貯金」が目減りしているので、意識的に触れ合う時間を作っていくといいでしょう。
コミュニケーションを心がける
かんしゃくは、メンタルが安定すると年齢にかかわらず減ります。
日頃のスキンシップやコミュニケーションを増やして、子どもの気持ちを安定させてあげれば、
ちょっとしたことで泣くことも減るし、かんしゃくも起こしにくくなります。
ポイントは、ママの「大好き!」が伝わるようなスキンシップやコミュニケーションを心がけること。
例えば、
子どもの話を「なるほど」「そうなんだ」と興味を持って聞いてあげる
頭を撫でる・抱っこをする・手をつなぐ・くすぐりあいっこをする
髪の毛をとかしたり結んであげたりするなど、
体が触れ合うスキンシップを心がけましょう。
お母さんの時間と手間を思いっきりかけてもらえる、かげがえのない時間。
大好きなお母さんを独占できる時間。
こうしたコミュニケーションの積み重ねが子どもの自己肯定感を高め、
メンタルを自然と安定させるんですよ。
コミュニケーションやスキンシップを積極的に増やすと、
早い子なら2週間程度でかんしゃくが減ることもあります!
さらに、1回ごとのかんしゃくの時間も短くなります。
一見、遠回りに感じますが、親子の関わりという根本的なところから
かんしゃくを改善できる方法です。
日頃から子どもに愛情を伝えるコミュニケーションを取ることで、
かんしゃくの回数や時間はずいぶん改善されます。
かんしゃくを起こしている最中は、どう対応すれば良いのでしょう
かんしゃくを起こしている最中は、あまりママの話が耳に入ってこないんです。
だから『言って聞かせる』のは難しい。
ただ、『これが欲しいんだよね』『もっと遊びたいんだよね』と
気持ちを受け止めてあげていれば、『ママは気持ちをわかってくれている』と、
少しずつ気持ちがおさまってくると思います。
ここで「ダメって言ってるでしょ!」などと大きな声で叱ると、
もともとの「もっと遊びたい」などの主張に、「ママに叱られたことが嫌」が加わり、
さらに激しく泣き叫ぶ事態に発展しかねません。
また、逆に「放っておく」という対応も、「わかってもらえていない!」という
気持ちを膨らませ、かんしゃくの時間を長引かせます。
無視してしまうと、『もっと大声で泣かないとわかってもらえないのかな』と、
さらに大きく泣き出すこともあります。
ママはどうしても、強く出るか、放っておくかの両極端になりがちですが、
押さえつけるのも無視するのも、子どもにとっては『わかってもらえていない』につながるので、
できるだけ共感してあげることを心がけましょうね。
子どもがかんしゃくを起こしたときは、叱ったり、放っておくのではなく、
子どもの気持ちに寄り添い共感することが大切なんですよ。
子どもがかんしゃくを起こしている最中、ママは『その場をなんとかしないと』と思うもの。
つい叱ってしまうのは、ある程度仕方のないことです。
何より、ママも人間ですから、イライラするときだってありますよね。
理屈でわかっていても、いざかんしゃくを起こしている子どもを前にすると、
冷静に対処するのが難しい。
だからこそ、子どもがかんしゃくを起こさず比較的落ち着いているときに、
コミュニケーションを取ることが大切です。
それも思いつめないで、できることを、できるときに、できる範囲でおこないましょう。
「今日は3回は抱っこしよう」とか、「3回は頭を撫でよう」、とかでもいいんです。
あれもこれもと難しく考えると、ママのストレスにもつながります。
まずは行動することが大切なので、小さなことからでも、
子どもの気持ちが安定するように働きかけてみてください。
子どもを変えるよりも、自分の行動を変える方が簡単です!
ママの行動が変われば、子どもの気持ちも徐々に変わってくるんです。
こうした対策をしても、子どものかんしゃくがおさまらないときはどうすればいいのでしょう?
子どもの成長に関する専門家である小児科の先生や、児童心理の専門家に相談してみるのも
一つの方法です。
各市町村には、必ず発達の相談窓口があるはずなので、
そうしたところを利用してみてはいかがでしょうか。
専門家に相談すれば、医学的な観点から、適切なアドバイスがもらえます。
かんしゃくがあまりにひどくてママが疲れてしまうときは、一人で思いつめないで、
こうした機関を利用してみるのもいいかもしれません。
かんしゃくは、年齢と共に落ち着いてくるケースが多いものです。
日頃のコミュニケーションやスキンシップを楽しみながら過ごしていると、
『気づけばなくなっていた』ということも少なくないんですよ。
コミュニケーションやスキンシップには、かんしゃくを減らすだけではなく、
子どもの笑顔を増やすという嬉しい効果も! ありますね。
かんしゃく対応法は、子育てを楽しくさせる処方箋にもなりますよ。