私の子育て相談を受けられる方のほとんどが第一子またはひとりっこさんのご相談です。
およそ、95%の方と言えます。
ということは、ほとんどの方がひとり目の子育てで戸惑っています。
実際に手がかかるのは下の子どもですけどね、「心配のタネ」が最初の子どもってところです。
そして、一般的には、ひとり目の子どもは、しっかりした子どもに育てたいという気持ちから、しめ気味になり、二人目は忙しすぎてしめられなくなります。
ビール樽と同じで、場所によってしめ方が違ってきます。
そのため、ひとり目の時には怒られたことが、二人目の時には怒られないなんてことも出てきます。
「出来て欲しい」という上の子、「出来なくても仕方がない」下の子ってところです。
おのずと、お母さんの要求水準(心のハードル)の高さが違ってきます。
案外、お母さんが、当たり前と思ってやっていることの中に、子どもの不満足感・不平等感が潜んでおります。
きょうだいは、いつも近くにいる「仲良し」さんでもありますが、一方ではお母さんを取り合う「ライバル」とも言えます。
たとえ、お母さんが上の子を優先して育てようと思っていたとしても・・・・
下の子が病気になった時、うろちょろと歩きまわる時期、にはどうしたってお母さんは下の子に時間をかけてしまいます。
すると、上の子が「私は見てくれないのーー??」と言わんばかりに、すねたり、下の子にちょっかいをかけたりし始めます。
その頃のお母さんは子育てに相当のエネルギーを費やしているので、上の子のぐずりが許せなくなってしまいます。
そんな時には、「急がばまわれ!!」です。
などなど、上の子にエネチャージをする必要があります。
これを出来る時に、出来るだけやることが基本です。
忙しい時期なので、出来ない日が続出しても大丈夫です。
でも、、、出来れば10歳までにせっせとココロ貯金を貯めてあげてくださいね。
子どもは案外寛容なので、忙しいママを待っててくれています。
人間のネガティブな感情には、怒り、不安、あせり、嫉妬といろいろあります。
今日は、その中のひとつである嫉妬感情についてです。
じつは、人間が一番最初に嫉妬感情を抱くのは、きょうだいです。
きょうだいは、仲がいい仲間である反面、お母さんを奪い合うライバルです。
上の子は、自分の持ち時間を下の子どもに奪われたという「愛情の喪失」が前提のきょうだい関係、下の子は、生まれた時からこの状況なので、世の中そんなものと思っています。
だから、案外下の子どもは待たされることにも慣れています。
でも、上の子どもは、一番最初に親御さんの愛情を独り占めにした過去の栄光(笑)がありますから、「今さらそれは受け入れられません」というところです。
だから、きょうだいは、上の子にえこひいきをするくらいでちょうどいいです。
下の子どもは、お母さんと一緒の時間が長いので話を聴いてもらう時間も長いですし、スキンシップの回数も多くなります。
おむつ替えも授乳も体に触れずには出来ませんしね。
きょうだいは、下の子どもほど「甘え上手さん」が多いです。
それは、生まれた時から自分より年上で言葉も達者、力もある上の子がいるので、いかにしてお母さんの時間を奪うかを考えているからです。
お母さんが怒っている時は近寄らず、お手すきな時間を上手にねつらってやってきます。
泣くとお母さんが近寄ってくると思う子は、すぐに泣き、すり寄って行く方が大事にされると思う子はすり寄っていき、お母さんにどうやると関わってくれる確率が高いのかを常に考えているわけです。
つまり、下の子どもは、生まれた時から激戦区で育っています。
兄弟に喧嘩はつきものです。
じつは、「やさしさ」は、おすそ分けしかできません。
持っていないものは出すことができません。
そのため、上の子にママの愛情が上手に伝わっていれば、自然に下の子に優しくなります。
大人だったら、気を使うとか、相手を立てるとか、いろいろ出来ますが、子どもは正直ですから、自分がもっていないものは出せません。
ということで、最近上の子が下の子に手を出すという時には、今よりも上の子にえこひいきしてくださね。
小さいお子さんは、多めに抱っこやおんぶ、肩や頭に手を添えるのもいいですね。
上の子にイチャイチャすると、自然に下の子に優しくなります。
きょうだいにケンカはつきものです。
でも、あまりにも目に余るケンカが絶えない場合は、ちょっとココロ貯金見直しの時期です。
いくら、怒っても、怒鳴っても、ケンカは減りませんよ。
子どもが比較的落ち着いている時に、プラスの関わりをしていきます。
【それぞれの子にえこひいき作戦】です。
特に上の子には、1.3倍はお願いします。
それでちょうどいいくらいになりますよ。
きょうだいケンカは、ココロ貯金のバロメータです。
私は、二人目が生まれた頃から子育てが最もハードになってきました。
母親として、目の前の子育てを一生懸命にやっているにも関わらず、子どもの心が安定してこないのです。
ちまたの本は、基本的には一人っ子を対象に書かれているようなものですから、「一体何が違っているのか?」「みんなこんなものなのか?」がよくわかりませんでした。
あるとき・・・公共の講座か何かを利用した時にお目にかかった、保育おばあちゃんがおっしゃっることに私は、目からウロコが落ちました。
その方は、男の子を二人育てていたようです。当然そのお子さんは成人しています。
その方が言うのに・・・
「上の子をおんぶして、同時に下の子を抱っこしておけばよかった」と。
どう考えても大変な姿ですが、そのくらいしておけば、成人した我が子がもっと仲良くやってくれているだろうに・・・ということなのですね。
さて、私は
兄弟育ては、
逆転の法則があると思っています。
よく「上の子を大切にしてね。」
と言いますが、
兄弟は、一般的には下の子に手がかかります。(;^_^A
ベビーちゃんの場合は、
泣いたり、授乳だったり、オムツ替えだったり
とにかく緊急性を要するのが下の子どもです。
→自然と意識が向いてしまう。
一方、上の子は、下の子に比べると
デキルことも多く、
自分でどんどんできるようになってほしわけです。
→自然と意識が向きにくい
私もありました!
上の子が幼稚園から帰って
あれこれとおしゃべりをするので
「ふ~~ん、へ~~、なるほどね」(傾聴)
と言っていると・・・・・・・・・・・
下の子が、イスの上によじ登り
真っ逆さまに落ちちゃいました。。。。。
まさに、目が離せない状態でした。
私は、子育てをする中で
「これは、一体何が起こっているのか?」
「カミサマは、私に何を出来るようにしたいのか?」
と考えていました。
そこで、兄弟逆転の法則を思いつきましたよ。
よく動く子、うるさい子、待ったナシの子の相手をしながら
心を配るのは、上の子。
つまり、意識と行動が逆転なのです。
かなり難易度が高いです。
この技。
あえて言うのであれば、
忙しくても、そのこと(下の子)だけに意識を向けず
本質的に重要なこと(上の子)に意識を向けるってことでしょうか。
これは、先生の学級経営も同じです。
おやんちゃくんを追いかけてばかり先生がいると・・・
きちんと頑張っている子どもが報われません。
そして、次第に頑張っている子どもも・・・
がんばらなく
なります。
同時にふたつの、相反することをやりなさい!
お母さんは。
ってところでしょうか。
スゴイですよね。
恐るべき、子育て技。