子育てはふたり目からが正念場です。
子どもがふたりになるとやることが2倍ではなく3倍になります。
きょうだいケンカも出てきますからね。
公式はこう!
「子ども一人」×2+「きょうだいげんか」=「子育て労力3倍」
でね、きょうだいが増えるとなぜだか子どもによって対応が変わることが
よくあるんです。
「きょうだいは、平等です」とはよく言いますけどね。
ひとりめの子どもは、こんな気持ちになります。
・きちんと育てたい
・しっかりと育てたい
と思うので、つい厳しく育てがちです。
二人目が生まれた時から、ママは大忙しです。
なにせ子育て労力は3倍ですからね。
通常は髪の毛を振り乱すことになります。
するとね、一人目の子どもと同じ労力を下の子にかけられなくなります。
もう、「夜までに晩御飯が出来ていればよし」という状態です。
となると下の子は、放置しないと「家事」+「上の子育て」+「下の子育て」
が出来なくなります。
このことを言わない人が多いので、子どもの数が増えてもなんとか頑張ろう
とするママが続出です。
まあ、悪いことではありませんが、結果的にうまく出来ずに上の子に
当たり散らすはめになり、そんな自分が情けないと自分を責めるわけです。
つまり、こんな感じ。
上の子は、樽の上側
下の子は、樽の真ん中
まずは、通常はそうなりますよ。
まずは、髪の毛振り乱して子育てすることになりますよ。
と知ることが大事。
じゃないと自分の現実を悲観します。
もしもね、ママが2人いればなんとかなります。
でも、いませんよね。
家政婦さんもいませんよね。いる?お宅?
ウノさん家のようにシッターさんもいないよね。普通。
だから、だいたいぐちゃぐちゃになるんです。
特に寒い時期、風邪をこじらす子どもが家にいると理想と現実の
ギャップを感じます。
じゃあ、いったいどうしたらいいのでしょうか?
まずはね、上の子をゆるゆると絞めずに育てます。
出来ていないことは片目をつむります。
時には両目をつむります。
それできょうだい育てはいい加減になります。
上の子が、「自分は損」だと思うようであれば、それは絞めすぎです。
さて、「兄弟にケンカはつきもの」と言われています。
はい、それはわかるのですが、家庭の中でギャーギャー言われると
正直言ってうるさくて仕方がないものです。
もちろん兄弟でケンカをするから、ケンカの手加減がわかるということも
言えます。
これを幼稚園・学校でよその子にケンカをすることで、手加減を知ると・・・・
親が頭を下げるばかりになります。(_ _。)
では、どうすればきょうだいケンカが減るのでしょうか?
そこで、今回は「きょうだいケンカが多い子」に共通する親のNG行動3つをご紹介しますね。
■NG1:下の子を優先している
<下の子は甘え上手です。そのため上手に親の時間を奪います。それが上の子にとったら面白くありません>
兄弟ケンカの多くは、上の子が下の子にちょっかいをかけます。
下の子の方が手がかかるために、どうしても下の子中心になりやすい
わけです。
子どもは年齢が小さいほど「待ったなし」です。
そのため、どうしても下の子を優先しがちです。
ということは、上の子を優先して子育てをするくらいでちょうどいいのです。
■NG2:上の子を怒りすぎる
<上の子の方が何かと出来て欲しいもの。そのため、親のハードルが高くなります。
その分上の子を怒りすぎる傾向があります>
上の子は「何かと出来て欲しい」という思いが強く、下の子は
「出来なくても仕方がない」と思います。
これはビヤ樽と同じです。
上の子はきちんと育てたい思いから、つい絞めすぎます。
一方、下の子は忙し過ぎて絞めている余裕がありません。
そのため、なにかと判断基準が上の子の方が厳しくなってしまい、
つい上の子を怒りすぎてしまいます。
となると、上の子は「自分ばかり怒られる・・・」と不満を持ちます。
その不満が引き金になって、下の子にちょっかいを出すのです。
上の子の心の中は、「お前のせいで怒られたじゃないかーーー!!!」
という怒りがあるのです。
■NG3:親がジャッジする
<「お兄ちゃんが悪い」と親がジャッジすると、ジャッジされた上の子が下の子に不満をもちます>
客観的にみると明らかに上の子が悪いということはよくあります。
しかし、上の子の心の奥底には「下の子はいいな~」「ずるいぞ」という
思いがあるんです。
そのため、たとえ自分が悪くても、ママから「お兄ちゃんが悪い」と
言われると、不満をもちます。
兄弟ケンカが減らない親のNG行動3つでしたがいかがだったでしょうか?
もしかしたら、無意識のうちにすでにやっていることもあるかもしれません。
そんな時には、今からでも大丈夫!
上の子をちょっとえこひいきして、話をよーく聴いてあげてくださいね。
「上の子を優先」するというのは、意識的に上の子をえこひいき
するということ。
「えー!?そんなことでいいの?」と思われるかもしれません。
大丈夫なんです!そのくらいでちょうどいいのです。
上の子の方が一般的には家にいる時間が短いです。
一方、下の子は親といっしょの時間が長く、その分上手に親の時間を
取っています。
しかも、下の子の方が甘え上手ですからね。
「おにいちゃんが叩いた~」と泣きついてきたとしても、それ以外の時間
にちゃっかり親の時間をもらっています。
人間のネガティブな感情には、怒り、不安、あせり、嫉妬といろいろ
あります。
今日は、その中のひとつである嫉妬感情についてです。
じつは、人間が一番最初に嫉妬感情を抱くのは、きょうだいです。
きょうだいは、仲がいい仲間である反面、お母さんを奪い合うライバルです。
上の子は、自分の持ち時間を下の子どもに奪われたという「愛情の喪失」が
前提のきょうだい関係、下の子は、生まれた時からこの状況なので、
世の中そんなものと思っています。
だから、案外下の子どもは待たされることにも慣れています。
でも、上の子どもは、一番最初に親御さんの愛情を独り占めにした
過去の栄光(笑)がありますから、「今さらそれは受け入れられません」と
いうところです。
だから、きょうだいは、上の子にえこひいきをするくらいでちょうどいい
です。
下の子どもは、お母さんと一緒の時間が長いので話を聴いてもらう時間
も長いですし、スキンシップの回数も多くなります。
おむつ替えも授乳も体に触れずには出来ませんしね。
きょうだいは、下の子どもほど「甘え上手さん」が多いです。
それは、生まれた時から自分より年上で言葉も達者、力もある上の子が
いるので、いかにしてお母さんの時間を奪うかを考えているからです。
お母さんが怒っている時は近寄らず、お手すきな時間を上手にねらって
やってきます。
泣くとお母さんが近寄ってくると思う子は、すぐに泣き、すり寄って
行く方が大事にされると思う子はすり寄っていき、お母さんにどうやると
関わってくれる確率が高いのかを常に考えているわけです。
つまり、下の子どもは、生まれた時から激戦区で育っています。
私の子育て相談を受けられる方のほとんどが第一子またはひとりっこさんの
ご相談です。
およそ、95%の方と言えます。
ということは、ほとんどの方がひとり目の子育てで戸惑っています。
実際に手がかかるのは下の子どもですけどね、「心配のタネ」が
最初の子どもってところです。
そして、一般的には、ひとり目の子どもは、しっかりした子どもに育てたい
という気持ちから、しめ気味になり、二人目は忙しすぎてしめられなく
なります。
ビール樽と同じで、場所によってしめ方が違ってきます。
そのため、ひとり目の時には怒られたことが、二人目の時には怒られない
なんてことも出てきます。
「出来て欲しい」という上の子、「出来なくても仕方がない」下の子って
ところです。
おのずと、お母さんの要求水準(心のハードル)の高さが違ってきます。
案外、お母さんが、当たり前と思ってやっていることの中に、子どもの
不満足感・不平等感が潜んでおります。