「こうちゃん、起きてる?」
「・・・・」
「こうちゃん、朝だよ」
そういって、こうちゃんママは部屋に入り、ベッドまで近づきます。
「まだ、ふとんかぶってるの」
と言って、いつものように、ふとんを強引にはがそうとします。
こうちゃんは、ふとんをはがされないように必死にふとんにしがみついてもぐっています。すごい力です。
こうちゃんは、からだが弱いというより、自分の好きな時に食事をとり、コーラやお菓子などの間食も多いため、大きなからだに成長しています。
ただ、運動をする機会がないので、筋肉質ではありません。それでもママの力と比べても引けは取りません。
ましてや、負けるわけはいかないのです。
学校に行かなくちゃいけないというより、ママの言うことを聞けないというより、目の前の自分の気持ちに反することに精一杯の抵抗でしょう。
ママは、あきらめます。
抵抗するかけ布団を離します。
そして、言葉で説得しようとします。
「いつになったら、学校に行くの」
「・・・」
「ゆうべ、明日は学校に行くって言ってたじゃない」
「うるさい」
「はやく着替えて学校に行く用意しなさい」
「ウザイ!」
「ママは知らないからね」
「出てけ!」
「自分で学校に電話しとくんだよ」
こうして、ママはこうちゃんを気にかけながら、家事を続けます。
もちろん、こうちゃんが学校に自分で電話をかけるわけはありません。そんなことはわかっています。
ママは、考えます。
(いつになったら、こうちゃんは学校に行くようになるのだろう)
(私の育て方が悪かったのだろうか)
(何が原因で、学校にいかないんだろう)
(学校でのトラブルがあってそれが原因に違いない。)
そう思いたい。だって、学校が休みの日は、ふつうに朝起きるし、一緒に買い物行くって誘うと、一緒に来て外出するのは嫌がっていないから。そして、小さいころあんなにやさしくてママ思いだったので、今、私が話しかけても、出てけとかうざいとかいうんだもの。
学校で嫌なことがあるのに違いない。
原因は、友達かなあ。学校でいじめられているんじゃあないのかなあ。
そのあたりの真偽を学校の先生にきいてやろう。
決して、学校だけのが原因ではありません。
いろいろなことが重なってこうなっているのです。
一つ原因を探ってそれが解決の方向に向かっても、すぐには好転できるとは限りません。
休んでいるうちに行けない理由が増え複雑化しているのですから。
行けない理由を本人に聞いてみると、聞いた内容に少しは関わっているんで、「そう」と理由を答えてしまうことも多いです。
だから、肝心なのは、本人の心の状態とともに、それにかかわっているママの心の状態を穏やかにすることから始めましょう。
はっきり言います。
目の前にいる不登校傾向の子どもにかかわりすぎると子どもの変化が逆効果となります。
気にはするけど、子どもの成長を信じてそれに任せることです。
不登校傾向の子どもに、あれこれ言ったりやったり、強引に動かそうとすると、強硬に反発し、力を発揮した人に対して、心の傷を負うことが多いです。
決して、その人が心配してくれているとは、すぐには思わないのです。
子どもは、感覚的に、その人を嫌な人とか、自分の敵だとさえ思うのです。
子育て心理学協会では、ママ自身のココロを変えることをお勧めしています。
アプローチの仕方は一つではありません。
いくつもありますし、子ども一人一人の個性や特性によっても、対応の仕方や反応も違ってきます。
だからこそ、試行錯誤で、あれこれ試す方法も考えられるわけですが、子どもは実験道具でもありません。
しかも、その実験の一つが子どもの心に致命的な打撃を与えてしまったとしたら、取返しようがないわけです。
他人は、子どもであっても、考え方や行動を変えにくいものです。
ただし、子どもは、小さいころからのママとの信頼関係により、大きく影響を受けてはいます。
だからこそ、かわいい我が子に、とやかく言いたいし、こうなってほしいという願いに向かって、苦労も惜しまず、自分のできることを思いっきりぶつけてしまうのでしょう。
不登校傾向の子どもをもつママにありがちなのは、ママと子どもの関係が、いったん、こじれるとどこまでもこじれていくのです。
ママの子どもに対するイライラは、当初の我が子へのほかの子と同じように学校に行ってほしいという願いから、
「なぜ私の言うことが聞けないの、聞いてくれないの」
というママ自身を責めることがもとになっています。
そんなとき、ママはどうすればいいのでしょうか。
子育て心理学では、ママ自身の気持ちをコントールする方法をお教えしています。
それは、ママ自身がもっているママのココロ貯金を貯めることです。
ママのココロ貯金がたまることで、我が子へに余裕をもって接することができます。
あたたかい言葉をかけることができます。
そして、ママのココロ貯金がたまり始めると、我が子のココロ貯金もたまっていくようになります。
その中で、お子さんの様子も変化して、登校意欲もうまれることもあります。
どちらにしても、ママができることは、自分自身のココロ貯金をためることです。
ココロ貯金をもらさないことです。
子どもの布団を強硬にひっぱがしたり、子どもが一番触れられたくない約束を持ち出してそれをたてに脅迫したり(子どもはそうとらえる)することは、
子どもの心の反発を生み出し、そのことで、ママのココロ貯金もお子さんのココロ貯金も一気にダダもれということになります。
イソップ童話に「北風と太陽」というお話があります。
北風と太陽のどちらが強いか力比べに、目の前にいた旅人のコートを脱がせた方が勝ちというものでした。
北風は強い風を吹かせます。すると、旅人は冷たく強い風に、寒さに耐えようと、余計にコートを強く着込んでしまいます。次の太陽は、ポカポカ暖かく優しい日差しを旅人に照らします。
すると、旅人は、身も心も気持ちよく温かくなって、コートを脱いだのです。
ちょうど、子どもは、このお話の旅人で、ママは北風でなく太陽になってもらいたいのです。
北風ママが太陽ママになるには、ママ自身がココロ貯金をためることです。
自分からまわりの見え方をコントロールすることで、まわりへの働き方が変わてくるのです。
行動を変えるには、心の持ち方を変えることなのです。
あるママの経験談です。
子育て心理学のココロ貯金を知って、子どもより、まず自分のココロ貯金を貯めることに心がけました。
すると、みるみる子どもの行動が好転してきたのです。
私がココロ貯金を貯めていった結果、
今まで気になりすぎていた子どものことが強く気にならずに過ごせるようになりました。
「いつになったら、学校に行くの!」
が
「学校に行けるような気持になったら行ってね。門まででも一緒に行くからね」
と言えるようになりました。
朝なかなか起きなかった我が子が、自分で朝起きてきて(もちろん学校の始業時間は過ぎてはいますが)、「おはよう」というようになりました。
こんなときは、
「こうちゃん、おはよう。ゆっくり眠れた?今朝は何食べる?」
と聞ける余裕が出てきました。
強硬策で子どもにガミガミ対決していた自分が、おだやかに我が子に接するようになっている自分の変化にびっくりします。
子ども「ママ、最近優しくなったね。」と言います。
登校刺激を与えないという親や学校の立場があります。
登校刺激を与えないとは、何もせずに、自分を何も変えずに、手出しをしないことではありません。
登校刺激を与えるとか与えないという以前に、
大事なのは、その子どもに接するまわりの大人が、子どもの個性や特性をふまえ、自らの成長を信じてあげることが必要です。
その中で、登校することがその子にとって必要であれば促す方法をスモールステップで接していくとよいでしょう。
決して我が子のことが気にならなかったわけではありません。
いつも気にはしていました。
その気のかけ方が変わったのです。
はたからは、子どもに関わりすぎないママになったように見えています。
ママのココロ貯金のため方とたまったうえでの子どもへの接し方のノウハウについては後の項でお伝えしていきます。
学校の先生に相談する方法
学校の先生にうまく相談する方法にも、コツがあります。これは、自分の思っていることを話すというクレームに近くなると、学校の協力も得にくいものです。
お子さんもクレームを言うママを辟易として、ママから気持ちが離れていくことも多いようです。
逆効果ですね。
そのためにも、「学校に話す」ではなく「学校と相談し協力を乞う」という立場で進めるとよいでしょう。
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